The Real Value of Social Media for Social Good[INTERVIEW]
ちょっと気になる記事があったので(米メディアMashableがクリス・ヒュージ氏にインタビュー)、ご紹介です。
写真の彼はクリス・ヒュージ氏(26)、創業者でありながら、2007年のバラク・オバマ候補のキャンペーンをサポートするためにFacebookを去り、大統領を支える潮流を生み出した立役者です。彼は、今年「Jumo」というソーシャルネットワークサービスを今年始めました。
ヒュージ氏が見た風景を知ることで、ソーシャルメディアって何なんだろう?という問いへの手掛かりになるかもしれません。
Q:フェイスブックとオバマキャンペーンからあなたが学んだこととは?
フェイスブックの流行から分かるように、全ての年齢の人と多様なバックグラウンドを持つ人々が興味を持ったことや人とつながるためにインターネット技術を使うようになりました。
しかし、Facebookのようなソーシャルネットワークは、社会変革を起こすように特別に最適化されたものではないのです。意義があることを人々が簡単にできるようにするためには、フェイスブックの様なプラットフォームの上に、階層を設ける必要があります。
オバマのキャンペーンで私たちは、人々の行動を促すためには、コンテンツとインターネット技術の両方がかみ合っていなければならないことを学びました。最も重要なのは、長期間にわたって人々に、個人的で関係のあるコンテンツが時間差なく、思慮深く、継続的に届けられることなのです。解決したい問題や挑戦の輪郭やうねりを内面化させればさせるほど、人々はそこにさらに関わろうとするようになります。
インターネット技術は人々が行動しやすくするためにあるものなのです。
Q:どうして、社会的な活動分野に移ろうと決めたのですか?
オバマのキャンペーンの後、社会的分野の人でどうしたらソーシャルメディアを使って大きな変革を起こせるか知りたい、という人達と話して多くの時間を過ごしました。理解できることですが、ウェブ環境に割ける予算はほとんどなく、彼らの多くは不満を抱えていました。
私見ですが、インターネット技術は私や、誰かを助けてくれるものではありませんでした。私が気にかける物事を継続的に知らせてくれるものでした。
私たちは、情熱ある人々を地球規模の変革を、継続的にかつ長期的視野をもって結果を出すことにこだわるような、彼らにあったグループと結び付けるという、重要な技術を根本的に見逃していたのです。
わたしが力を尽くしたいのは、その違いを埋めることです。
Q:あなたが始めた新しいソーシャルネットワーク、「Jumo 」が担うものとはなんですか?
「Jumo」は、世界を変えたいと思う人達同士をつなげるためのソーシャルネットワークを作ります。世界的な問題に日々立ち向かう人々を、見つけたり、見守ったり、応援しやすくなるのです。
(中略)
すでに一万人以上がFacebookでファン登録しており、50万ドル以上の資金集めも完了。
Q:ソーシャルメディアが真の意味で世界を変える、現実に則した機会はどこにありますか?
私の意見では、ソーシャルメディアは、インターネット上で興味をもった人たちに、どんな個人的な表現も届けられるようになったこと、その略語だと考えています。
多くの場合、「ソーシャルメディア」と呼ばれるものは、食卓や電話で交わされる会話をインターネット上で増幅させたものです。今ではある人の意見や何に興味があるか、等の発言が記録され、人から人へさらに早く、さらに多くの機会広がっていきます。
私は世界を変える方法として、ソーシャルメディアを使う挑戦に2つの段階があると考えます。
人々が気にかける行動の背中を押すような、メッセージやコンテンツを伝えることを発展させること、
そして意義ある行動を盛り上げるために、どうやってインターネット技術を使っていくか改めて考えてもらうこと、です。
Q:現実世界で行動を起こしてもらうために、ソーシャルネットワークで話合う人々をどうやって力づけようと思いますか。
もちろん話しあうことの重要性は忘れてはいけないことですが、同時に行動を起こす助けにネットワークをどう使っていくのか考え続けるべきです。
世界が直面する多くの困難に対して、私は解決策をあらたに考案するためにソーシャルネットワークを使う必要はないと考えています。世界中にはすでに、何百万人という人がプロジェクトやグループのために働いています。彼らこそが専門家であり、戦っている人々なのです。私は彼らの仕事を広げ、補完できるような助けをするために、ソーシャルネットワークを使うことに興味があります。
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翻訳後記)ソーシャルメディアとは、集合知が構成する媒体と仮定したときに、それは万能ではない、という答えをこのインタビューから垣間見た気がした。
ツイッターやFacebook、mixi、数多あるソーシャルネットワークでひょっとしたら、何でもできるんじゃないか、と私は思っていた節がある。だからこそ、最後の質問への回答の中で、「すで問題解決にあたっているプロフェッショナルやファイター達を補完するためにソーシャルネットワークは存在する」、という恐ろしく冷静な意見がとても新鮮だった。ホワイトハウスとやりあって、オバマを当選させた仕掛け人ならではの意見ではないだろうか。
The Real Value of Social Media for Social Good[INTERVIEW]
twitter →@mizhozer
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